クラウドコンピューティングとは、インターネット経由でコンピューティングリソース(サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービスなど)を、必要に応じて柔軟に利用できるようにするコンピューティングモデルです。ユーザーは、物理的なハードウェアを直接管理することなく、ネットワークを介してこれらのリソースにアクセスできます。
クラウドコンピューティングの主な特徴は以下の通りです:
1. オンデマンドのセルフサービス:ユーザーは、必要なときに必要な分だけコンピューティングリソースを自動的に調達できます。
2. 幅広いネットワークアクセス:クラウドサービスには、様々なデバイス(スマートフォン、タブレット、ラップトップ、ワークステーションなど)からアクセスできます。
3. リソースのプーリング:プロバイダーのコンピューティングリソースは、多数の消費者にサービスを提供するために、マルチテナント方式でプールされています。
4. 迅速な弾力性:リソースは、需要に応じて弾力的に、場合によっては自動的に、すばやくスケールアウト・インできます。
5. 測定されたサービス:クラウドシステムは、リソース使用量を自動的に制御・最適化し、リソースタイプに応じて測定機能を提供します。
クラウドコンピューティングには、主に以下の3つのサービスモデルがあります:
1. Infrastructure as a Service (IaaS):仮想マシン、ストレージ、ネットワークなどの基礎的なコンピューティングリソースを提供するモデル。例:Amazon EC2, Google Compute Engine.
2. Platform as a Service (PaaS):アプリケーションを開発、実行、管理するためのプラットフォームを提供するモデル。例:Google App Engine, Microsoft Azure.
3. Software as a Service (SaaS):ユーザーがアプリケーションを使用できるようにするモデル。アプリケーションはクラウドインフラ上で実行され、Webブラウザなどを通じてアクセスされます。例:Google Apps, Salesforce.
また、クラウドの展開モデルには、以下のようなものがあります:
- パブリッククラウド:サービスが一般公衆に公開されており、大規模なクラウドプロバイダーが所有・運営しています。
- プライベートクラウド:単一の組織専用のクラウドインフラで、内部または第三者によって管理されます。
- ハイブリッドクラウド:二つ以上の異なるクラウド(プライベートまたはパブリック)を組み合わせたもので、データとアプリケーションの可搬性を実現します。